■反射波を描く
物理が苦手な文子
波の反射の問題ね。
物理が得意な秀樹
波が反射するときには,固定端反射と自由端反射があるんだけど,覚えているかな?
物理が苦手な文子
名前は聞いたことがあるけど,どういうことなのかは覚えていないわ。
物理が得意な秀樹
それじゃあ,反射波の描き方をまとめておくね。
物理が苦手な文子
何となくやったことがあるような気がするわ。
物理が得意な秀樹
実際にやってみようか。最初は反射を考えないので,マス目を右に広げておくね。
物理が苦手な文子
ここに入射波を進めればいいのね。どのくらい進めればいいの?
物理が得意な秀樹
どのくらい進めればいいのか問題文に指定はないんだけど,選択肢の図を見ると波全体が反射しているから,とりあえずは波全体が右の枠に入るように進めよう。
物理が苦手な文子
こんな感じ?
物理が得意な秀樹
いいね。自由端反射ではそのままでいいんだけど,固定端反射では上下反転させるんだ。
物理が苦手な文子
こういうこと?
物理が得意な秀樹
そうだね。最後にこの波形を,左に折り返そう。
物理が苦手な文子
こういうことね。
物理が得意な秀樹
これで完成だ。問題の選択肢をもう一度見てみよう。
物理が苦手な文子
同じ形の選択肢はあるけど,1マスずれているわね。
物理が得意な秀樹
最初に波を進めたときに,もう1マス右に進めれば良かったんだね。
物理が苦手な文子
そういうことなのね。ということは,自由端反射の図が(b)で,固定端反射の図が(d)ね。
物理が得意な秀樹
そうだね。答えは④だ。次は問4だよ。
■2つの波の重ね合わせ
物理が苦手な文子
2つの波は,1秒間に1マスずつ進むのね。
物理が得意な秀樹
そうだね。ちょっと描き直してみるよ。
物理が得意な秀樹
右に進む波をA,左に進む波をBとするよ。どちらの波も1秒間に1マスずつ進むから,問題にも書いてあるけど,こうなるね。
物理が苦手な文子
色を変えると分かりやすいわね。
物理が得意な秀樹
2秒後の波形はさらに1マスずつ進めてみよう。
物理が苦手な文子
1マスずつ進めればいいのね。
物理が得意な秀樹
こうなるね。この2つの波を重ね合わせなきゃダメなんだよ。
物理が苦手な文子
重ね合わせるって,どうすればいいの?
物理が得意な秀樹
縦方向の変位を足し算すればいいんだけど,ちょっと細かく見てみようか。
物理が苦手な文子
ゆっくりお願いします。
物理が得意な秀樹
まず,縦方向を
軸として,波の各点の変位を書くよ。
![Rendered by QuickLaTeX.com y](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-71f0125858d48afdfc3a23e31eb4a90c_l3.png)
物理が苦手な文子
マス目の交点を読めばいいのね。
物理が得意な秀樹
そして同じ
座標に対して,
軸の変位を足し算するんだ。
![Rendered by QuickLaTeX.com x](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-c4dff4ff5a0c3049aea5fac100d846bf_l3.png)
![Rendered by QuickLaTeX.com y](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-71f0125858d48afdfc3a23e31eb4a90c_l3.png)
物理が苦手な文子
その足し算した結果が,小さな丸ね。
物理が得意な秀樹
そうだね。この小さな丸をつないだのが,AとBの2つの波の合成波になるんだ。
物理が苦手な文子
これが答えということね。つまり,2秒後は(C)ね。
物理が得意な秀樹
その通り。それじゃあ,4秒後も同じようにやってみようか。2秒後の図をもう一度描いてみるよ。
物理が苦手な文子
3秒後はこうね。
物理が苦手な文子
そして,4秒後はこうね。
物理が得意な秀樹
これが4秒後だね。
物理が苦手な文子
これだと,合成波はどう描くの?
物理が得意な秀樹
重なっている部分がないから,これがそのまま合成波になるんだ。なので,4秒後の波形は(f)になるので,答えは①だ。