![2B-1](https://www.rikagasuki.com/wp-content/uploads/2016/06/2B-1.png)
この問題は状況を理解するのに、少し時間がかかるかも。
電場がかかっている場合と、磁場がかかっている場合で、別々に考えるのね。
そういうことだね。まずは電場がかかっているとして考えてみよう。一般に正の電荷は、電場の中でどんな力を受けるかな?
電場と同じ向きに、
![Rendered by QuickLaTeX.com F=qE](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-113618ac680edd323cf5cb73b8a640ca_l3.png)
の大きさの力がはたらくのよね。
![2B-11](https://www.rikagasuki.com/wp-content/uploads/2016/06/2B-11.png)
そうだね。常に同じ向きで同じ大きさの力を受けると、物体はどう動くかな?
まぁそうだね。力の向きと運動の向きが同じならだんだん加速するね。力の向きと運動の向きが違ったらどうだろう?
例えば力学の分野で考えると、重力って常に鉛直下向きで
![Rendered by QuickLaTeX.com mg](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-c6796c10a0c8cf06eb2e82c68bbef38a_l3.png)
という大きさの力がはたらくよね。重力に対して斜めに動いていたら、その物体はどう動くかな?
あぁ、斜方投射ね。だとすると放物運動するわ。ということは、この粒子も放物運動をするっていうことね。
そうだね。問題の図の点P、点Qが放物運動の途中だとすると、力は向きはどっちかな?
![2B-7](https://www.rikagasuki.com/wp-content/uploads/2016/06/2B-7.png)
斜方投射と同じと考えると、下向きね。ということは、電場の向きと力の向きは同じだから、電場の向きは下向きね。答えは③。
そうだね。じゃあ、同じように磁場の場合も考えてみよう。一般に正の電荷は、磁場の中でどんな力を受けるかな?
悩むよね。実は電荷が静止している場合は、力を受けることはないんだ。だけど、動いていたら力を受けるんだね。
あーそうか。フレミング左手の法則を使って向きを求めるやつね。
大きさはローレンツ力っていうやつね。
![Rendered by QuickLaTeX.com f=qvB](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-d6c4cd445fe9d276f2de441e6b1a6b9e_l3.png)
ね。つまり速度
![Rendered by QuickLaTeX.com v](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-a293cc0e1e0994ce59d5806c40b3a280_l3.png)
で動いていれば力を受けるけど、
![Rendered by QuickLaTeX.com v](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-a293cc0e1e0994ce59d5806c40b3a280_l3.png)
が0なら力も0なのね。
![2B-12](https://www.rikagasuki.com/wp-content/uploads/2016/06/2B-12.png)
この問題で大切なのは、
![Rendered by QuickLaTeX.com v](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-a293cc0e1e0994ce59d5806c40b3a280_l3.png)
の向きと
![Rendered by QuickLaTeX.com f](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-df1cb8d8b2059be158b3eefd9ddea51f_l3.png)
の向きは必ず垂直になるということだ。
ということは、立体的に考えるといろんな向きが考えられるけど、PからQに動いたことを考慮すると、力の向きはこんな感じかな?
![2B-8](https://www.rikagasuki.com/wp-content/uploads/2016/06/2B-8.png)
すばらしい!その通りだ。ということは、荷電粒子はどんな運動をすることになるかな?
力の向きがこう変わる運動で知ってるのは、円運動くらいかな。
![2B-9](https://www.rikagasuki.com/wp-content/uploads/2016/06/2B-9.png)
そういえば、磁場の中で荷電粒子は円運動するって聞いたことがあるわ。
フレミング左手の法則で向きを考えるのね。あれ?中指を電流の向きに合わせるんだけど、この場合って電流は流れてないよね。
荷電粒子の運動の場合は、正の電荷なら運動の向きがそのまま電流の向き、負の電荷なら運動の向きの逆が電流の向きだと考えるんだよ。
ということは、左手の中指は電荷の運動の向き、親指を力の向きにすると、人差し指は・・・紙面の裏から表の向きね。答えは⑤ね。
![2B-2](https://www.rikagasuki.com/wp-content/uploads/2016/06/2B-2.png)
さて、問4の軌跡についてはいいよね。さっきの図でも分かる通り、円運動の一部だから「円弧」を選べばいいね。
円運動の中心と、点P、点Qの関係が分かればできるんだけど、図が描けるかな。
![2B-10](https://www.rikagasuki.com/wp-content/uploads/2016/06/2B-10.png)
点Pと点Qの
![Rendered by QuickLaTeX.com v](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-a293cc0e1e0994ce59d5806c40b3a280_l3.png)
は90°傾いているから、円の中心と作る角も90°になるでしょ。ということは、直角二等辺三角形ができるので、
![Rendered by QuickLaTeX.com 1:1:\sqrt{2}](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-3697f6c29ad3f5a3c05637899bf54e6a_l3.png)
を使うと図のようになるわ。
そうだね。それじゃあ、点Pから点Qまで移動する時間はどうなるかな?
円運動の周期で考えるのかな?中心角が90°だから、1周期の
![Rendered by QuickLaTeX.com \frac{1}{4}](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-23cca5e440ab71412830631d794bfe37_l3.png)
の時間ね。
![Rendered by QuickLaTeX.com \begin{eqnarray*} T&=&\frac{2\pi r}{v}\\ &=&\frac{2\pi}{v}\times \frac{\sqrt{2}L}{2}\\&=& \frac{\sqrt{2}\pi L}{v} \end{eqnarray*}](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-6e4390994931fc5af4df730e1de96a11_l3.png)
![Rendered by QuickLaTeX.com $$\frac{T}{4}=\frac{\sqrt{2}L}{4v}$$](https://www.rikagasuki.com/wp-content/ql-cache/quicklatex.com-bdc8456d181a44c9cc4828b4fad61c3d_l3.png)
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[…] 2016年度第2問B「電場・磁場と荷電粒子の運動」 […]