大多数は1月に入ってから過去問を解いている
今日は受験生がどのくらいの時期にセンター試験の過去問を解いているのかを,具体的なデータを見ながら説明しようと思うんだ。
個人的にはとっても面白いんだけど,文子にはどうかな・・・
できるだけ面白くするよ。このサイト「センター試験の問題で物理を学ぼう!」は,センター試験の問題を使って,物理の勉強をしようという趣旨のサイトなのは知ってる?
まぁタイトルがそうなっているわよね。でも実際はセンター試験の「問題解説サイト」になっちゃってるじゃない。
そうなんだよ。このサイトを作った理由は,センター試験の問題は,とてもよく考えられて作られているでしょ。だから,高校の『物理』を理解するのには非常に適していると考えたからなんだ。
でも,センター試験の過去問って,日頃の勉強に使うというよりも,直前の腕試しとして使っているみたいなんだ。1日のページビュー数を見てみると,こんな感じなんだ。

このグラフの説明をすると,2016年9月1日から,センター試験の直後2017年1月17日までのこのサイトのページビュー数だよ。ちなみに2017年のセンター試験は1月14日と15日の2日間で,理科は2日目,15日に実施されたんだ。
ページが開かれた回数だよ。このサイト「センター試験の問題で物理を学ぼう!」は全部で100ページ以上あるんだけど,各ページについて開かれた回数の合計なんだ。1人で10ページ見ても,10人が1ページずつ見てもどちらも10ページビュー(PV)って言うんだ。
とりあえず9月,10月はほとんど見られていないということね。
まぁそうだね。見られていないということは,まだセンター試験の過去問には手を出していない感じだね。
11月に入って少し増えてる感じがするけど,12月もそんなに増えなくて,結局は1月に入ってから急激に増えるのね。
12月24日から1月17日までを拡大して,特徴的な日とPV数を図に加えてみるよ。

年末の12月29日にちょっと山が来て,その後少し減りはするけど,年末年始も休まずに勉強しているみたいね。
そうだね。年が明けてからもPV数は伸び続けて,1つ目の山は9日(月)で,その後PV数が最高になったのはセンター試験直前の木曜日1月12日(木)だったね。
インターネットって,何かのきっかけで爆発的に広まることがあるじゃない。それで1月に広まったっていう可能性はないの?
このサイトは2015年から作っているんだけど,2015年末-2016年始の動きも同じ感じだったので,そういうことは無いと思うよ。
「前年度の追試験の問題も扱っている」のが特徴
他にもセンター試験の問題を解説しているサイトってあるわよね。このサイトに来る理由は何なの?
このサイト「センター試験の問題で物理を学ぼう!」は,「センター試験の解説サイト」とは謳っていないので,解説を読みたいという人は他のサイトを見ているだろうね。
実はこのサイトの特徴の一つは,「前年度の追・再試験の問題も扱っている」ということなんだ。
センター試験の本試験の問題は試験当日の夜にはいくつかのサイトで見ることができるし,次の日の新聞の朝刊に載っていたりするでしょ。でも1週間後に行われる追・再試験の問題はあまり見ないよね。
追・再試験の問題については,試験終了後かなり時間が経ってから大学入試センターのサイトで公表されるんだ。
私も気がついたら公表されているので,いつなのかは分からないけど,試験が終わってから4,5カ月経ってからじゃないかな。なので,かなり早い段階で発売されている過去問集,いわゆる赤本や黒本には前年度の追・再試験の問題は載っていないんだよ。
PV数最多は「ダイオードを含む交流回路」
追・再試験の問題の解説を求めて,このサイトに来る人が多いんですね。
そうなんだよね。この9月からの「アクセス数が多い上位10ページ」はこんな感じだよ。
やっぱり2016年度の追試験の問題へのアクセス数が多いんですね。
1位から3位までは追試験の問題じゃないけど,あとは追試験だね。
1位から3位は追試験じゃないのに,どうして上位なの?
Googleなどの検索サイトから来る人が多いので,検索に引っかかりやすいページが上位に来ている可能性もあるんだけど,滞在時間から判断すると,実際にアクセスしている人はちゃんと読んでくれているみたいだね
上位のページは4~5分は滞在しているっていうことですよね。ちょっとページを見て,「目的のページと違う!」と考えてすぐにページを離れる人は少ないということですね。
それにしても,PV数が1位の『ダイオードを含む交流回路』はダントツですね。
この『ダイオードを含む交流回路』は,受験生にとっては理解が難しい問題だということだよね。ここにあげた上位10ページのサイトはどれも受験生には難しめということだ。
センター試験会場でもこのサイトを見ている!
最初のグラフに話を戻すと,センター試験直前の木曜日のアクセス数が最高ですね。
理科の試験は日曜日なので,金曜日には土曜日に試験のある地歴公民,国語,英語の勉強をするんじゃないかな。ただ,そうだとしても金曜日のPV数はそれほど減っていないんだよね。
土曜日は,日中はセンター試験を受けているんだから,このサイトはほとんど見れないと思うけど,それでも結構なPV数がありますね。
1日目が終わり次第,2日目に向けて勉強してるんだろうね。
センター試験2日目,実際に物理の試験がある当日のPV数も多いですね。
試験当日は4番目にPV数が多いんだ。みんなセンター試験を受けているはずなのに,おかしいよね。でも,このグラフを見ると少し理由が分かるかな。試験当日の時間帯別のアクセス数のグラフはこうなってるんだ。

朝の7時台から10時台に見ている人が多いんですね。
そうなんだよ。センター試験2日目1月15日の時間割はこうなっているよ。
時間 |
科目 |
9:30-10:30 |
「物理基礎」など |
11:20-12:20 |
「数学Ⅰ・A」など |
13:40-14:40 |
「数学Ⅱ・B」など |
15:30-17:40 |
「物理」など |
最後に実施される「物理」を受ける人は,最初にある「物理基礎」などは受けないから,朝のうちは勉強ができるということですね。それと,「数学Ⅱ・B」終了後の休み時間にもPV数がかなりありますね。
試験会場で見ているということだよね。ちなみに1月15日にどんな端末からサイトを見たかも分かるんだ。

実際は試験当日に限らずスマートホンで見ている人が多いんだけど,試験当日は圧倒的にスマートホンが多かったね。
試験当日は公式の確認なのか?
そういう時代なんだね。一応試験当日にアクセスが多かったページを見てみようか。
試験直前に”チェックしておこう”という分野なのかな?
確かにちょっとややこしい公式を使う問題のページが多いかもしれませんね。
ただ,公式のチェックの割には滞在時間が長いんだよね。本当にギリギリまで勉強しているのかもしれないね。
やっぱり受験生はたいへんなんですね。とても面白いデータで勉強になりました。