
■とにかく力の矢印を描く
物体は静止しているのね。ということは,力のつりあいの式を立てるのよね。
そうだね。力のつりあいの式を立てるには,まず力の矢印を描かなきゃダメだね。

まず重力を描いて,くっついているのは指と斜面ね。指から受ける力はすでに右向きに

と描かれているので,斜面から受ける垂直抗力を

とすれば,力の矢印は終わりね。

■力のつりあいの式を立てる
力を分解するんだけど,この図の場合は垂直抗力

を分解するのがいいかな?
そうだね。水平右向きを

の正の向き,鉛直上向きを

の正の向きとして,

を分解して,力のつりあいの式を立ててみようか。

方向:
方向:
いいね。求めたいのは

だよね。
それでは,

を消去するわね。
より,

に代入


■力学的エネルギー保存則を使うことにする
斜面の運動だから,等加速度直線運動の式を使うわね。
そのやり方もあるね。もう1つ力学的エネルギー保存の法則を使う方法もあるよ。どっちがいい?
それじゃあ,力学的エネルギー保存の法則を使ってみようかな。
力学的エネルギー保存の法則を使うときに大切なのが,どの点とどの点で式を立てるのかをはっきりさせることなんだ。今の場合はPとQだね。


そうだね。運動エネルギーはいいとして,重力による位置エネルギーは基準を決めなきゃダメだよね。
下の方にすればいいわよね。今の問題ではPを基準にするわよ。
それじゃあ,Pを基準にしたときのQの高さはどうなるかな?
高さを

とすると,こんな感じ?

■確実に確認して式を立てる


