「消しゴム」を科学的に見た3つの疑問

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1.「プラスチック消しゴム」って、プラスチックなの?ゴムなの?

一般的な消しゴムは、「『プラスチック』消しゴム」だということは、ご存じですよね?最近はあまりプラスチックって付けないですかね?

消しゴムといえばトンボの「MONO消しゴム」ですね。「MONO消しゴム」のケースにはしっかりと「PLASTIC ERASER」と書かれています。

トンボのMONO消しゴムのサイト

JIS(日本工業規格)でPLASTICと表記しなければならないと決まっているようです。これは、消しゴムが「ゴム」ではなく「プラスチック」だということを、消費者にきちんと伝えなさいということなのでしょう。

通常、消しゴムの主成分は「ポリ塩化ビニル」、通称「塩ビ」ですね。「塩ビ」だけで固めると硬くなります。水道管に使われるくらいですから、硬いです。消しゴムはこの「塩ビ」を柔らかくする「可塑剤」が入っているようです。

この「可塑剤」が問題を起こすことがあります。消しゴムに付いている紙のケースをはずして、プラスチック製のものとくっつけていると、そのプラスチックも柔らかくなってしまいます。少し溶けちゃう感じです。経験ありませんか?なので、消しゴムに付いている紙のケースは、付けたままの方が良いようです。

2.なぜ消しゴムで鉛筆の字が消えるの?色鉛筆はなぜ消えないの?

『鉛筆』を科学的に見た3つの疑問」に書きましたが、鉛筆は紙の上に黒鉛が乗る形で字を書きます。乗っている黒鉛を擦り落とすのが消しゴムです。これに関しては、いろいろなサイトに原理が書かれているので、調べてみて下さい。

ボールペンは、「『ボールペン』を科学的に見た3つの疑問」に書きましたが、着色料を水や有機溶媒に溶かしてあるインクを、紙に染みこませることで字を書きます。溶媒があるので、紙の繊維の中に着色料が染みこんでいきます。そのため、擦るだけではボールペンの字は消えません。万年筆など、インクを使った他の筆記具も通常消しゴムでは消えません。

ここまでは良かったのですが、書いている途中で疑問が出てきました。

色鉛筆で書いたものって、なぜ消えないのでしょう?

色鉛筆と鉛筆では、構造が違うということですね。調べてみると芯の作り方が大きく違うようです。鉛筆の芯は高温で焼いて固めるのですが、色鉛筆は高温で焼いてしまうと、芯の色が変色してしまうので、低温で作るしかないのです。色鉛筆の芯は、固めるために蜜蝋や油性ワックスと混ぜています。この蜜蝋やワックスが色素と一緒に紙に染みこむのです。その結果、擦るだけの消しゴムでは消えないのです。

3.「カドケシ」はカドがいくつある?

「カドケシ」はご存じですか?コクヨが2003年に発売したカドがたくさんある消しゴムです。

コクヨ「カドケシ」

カドがいくつあるのか、という疑問はどちらかというと数学の疑問ですが、数学だって理系の一部です。上記のサイトを見ると、カドがいくつあるのかは書かれています。

「カドケシ」をご存じの方は、頭の中だけでカドの数を数えられますか?私にはできません。

それでは、「カドケシ」の写真を見て、カドの数を数えられますか?ぜひ上記のサイトの写真を見ながら数えてみて下さい。それでも結構難しいですね。

それでは、「カドケシ」の実物を見ながら、カドの数を数えられますか?実物を見ても、どこの数を数えたか分からなくなるでしょう。ぜひお子さんと一緒に数えてみて下さい。

このような空間認識が、最近の子どもは苦手なような気がします。あくまでも私の意見ですが、ゲームの画面などの2次元平面で遊ぶことが多くなったからだと思います。私が子どもの頃はよくプラモデルを作ったのですが、プラモデルは2次元の設計図を見ながら、3次元のものを作ります。このような経験はすごく重要だと思います。積み木やブロック、プラモデルなど、ぜひお子さんと一緒に遊んでみてください。

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